たまにはこんな話も(ミクシィの日記からの転載です)。

●古い友人達の話

 退屈な夜に何となく、思うことがある。
 学生時代の古い友人達のこと。

 あの頃、中島らもにかぶれていた彼は今何をしているのだろう。
 ロッキン・オン・ジャパンが大好きでオリジナル・ラヴやフリッパーズ・ギターを聴いていた彼は今でも音楽を愛しているだろうか。
 いつも週末の夜にだけ会っていた彼女はもう結婚していたりするのだろうか。
 朝、バーボンを一杯だけあおってから登校してきていた彼は今も酒が友達だったりするのだろうか。
 喫茶店で別れ話を切り出したら泣かれてしまった彼女は今では二児の母だと風の噂で聞いたりした。
 短い間だけ同じ部活を過ごしたクラスメイトはもう沖縄にはいないとも聞いた。

 今はもう会わないかつての友人達。
 何人かはもう連絡も取れないし、電話番号が残っているけれどかける事は無い友人達。

 もし何処かでもう一度会ったら、どんな言葉をかければいいのだろう。
 音楽の話や文学の話や女の子の話や今ではくだらない話やあの頃は話す言葉に溢れていたのに。
 今は多分、沈黙だけが流れてしまうんじゃないだろうか。

 もういい年になって、それでも気持ちはまだあの頃の部分を何処かで引きずっている癖にそれを認めたがらない自分がいたりして。

 …退屈な夜は不意にそんな事を考えたりする。

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