時は昭和40年代後半、冷戦下の西ドイツ、時計台横丁。
 チャルメラ亭は出汁の良さで評判の高い手打ち蕎麦屋だ。
 蕎麦屋にとっては一番のかき入れ時の大晦日、店には常連客が集まっていた。地方新聞記者のメソポタミア文明、タウン情報誌の編集長である霊感商法女史、市役所に務める識別番号705、もうすぐ短大を卒業する元モー娘。(詐称)といった面々だ。
 夜も更けて全ての客が帰り、女将が暖簾を下げて店を閉めようとした時、1組の親子が遠慮がちに顔を出した。2人の息子を連れた母親は、
 「あの、生中1杯だけなのですが、宜しいですか」
 と尋ねてきた。
 「えっ・・・ええっ、どうぞどうぞ」
 女将は3人をテーブルへ案内すると、
 「生中1杯、入ります」
 と厨房へ声をかける。
 主人が注いだ1杯の生中を、親子3人は美味しそうに分け合って呑んだ。
 しかし、息子2人がどう見ても小学生だったのでとりあえず叩き出した。

 以下次回。

●今日のけんつよ話

 MTG分とカラオケ分を充分に摂取。満足。
 あと、某氏に「MTG」と入れれと云われたので、その5に無理やり投入。
 依頼主からは好評でしたので、暫く続けますが、大丈夫、僕は元気です。

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