この作品は一部、現実の人物・団体・事象をモデルにしておりますが、あくまでフィクションであり、作者による事実と異なる大幅な脚色、また意図的な事象の取捨選択及び時間軸の操作、改編がされております。つきましてはそれを踏まえたうえでお読み下さい。

 そもそも私がMTGとはじめて関わった頃の話は時代をかなり遡って、今で云うスタンダードの基本セットが第4版の頃だ。
 私の古くからの悪友、ここでは仮にMとしておくが、そのMが或る日、こう切り出した。
 「MTGと云うゲームがあるんだが、一緒にやらないかね」
 「それは美味しく食べられるのか」
 私の返事を無視してMはこう続ける。
 「プロ野球とかのトレーディング・カードがあるだろう」
 「ああ、客層を絞った感じのホビーショップとかに置いてあるメジャーリーグとかのカードか」
 そう云えば子供の頃、プロ野球カードを集めるのに夢中になったものだと私は思いだしていた。
 「そう、まさにその通り。その手のカードを使って遊ぶゲームなんだが」
 「話が良く判らないな。メジャーリーグのカードは基本的に観賞用だろう」
 「いやいや、云い方が悪かった。トレーディング・カードの部分は寧ろおまけの部分で、要するに手持ちの色々な種類のカードを組み合わせて2人で対戦するゲームと云ったほうが良いか」
 愈々持って訳が判らない。だが他の人間なら兎も角、Mは私よりそう云ったゲームに詳しく、その点については信頼ができた。そのMが熱心に薦めるのだから、それなりに面白いのだろう。
 「ふむ。とりあえずのところ、いったい幾らくらいするのかね、そのMTGとやらをはじめるに当たっての予算は」
 Mは何とも云えない微妙な表情でこう云った。
 「そうだな、幾らでも掛かると云えば掛かる。まあ、初期投資は4、5千円程度で基本的にははじめられるとは思うけれど」
 それを聞いて私は即答する。
 「まず有り得ない。無理だね、その口振りからの雰囲気は幾ら注ぎ込んでも足りない匂いがする」
 「そうかな。まあ、そう云われればそうかも知れない」
 「そもそもだね、私の今のところの趣味は麻雀だってことはMも知っているだろう」
 「勿論知ってはいる。だからこそ金は腐るくらいに持っているだろう」
 「まあ、それに関しては否定しないが。だがなM、はっきり云うが時間は有限だ。他にも色々しなければならないことがあるのに、これ以上は趣味に関しての守備範囲は拡げられない」
 「そうか、それは残念だな」
 Mはそれ以上は強く薦めることはなかった。
 私の妙にややこしい性格を知ってのことだろう。Mはそう云う意味ではしっかり空気の読める人間だった。
 しかし、私は表向きではそう云ったものの、断った本当の理由は他にあった。
 云われた通り、金銭面では何の問題もなかった。
 問題なのは、私は何かをはじめると、それに異常に凝り過ぎる点だ。
 その薦められたゲームには麻薬のような中毒性があると私の直感が告げていた。
 一旦、私が手を出すとしたら時間と財布が大惨事になるのはまず間違いなかった。
 そう云う訳で私がMTGのカードに直に触れるのはもう少し後の話になる。

 以下次回。

●今日の注意点話

 と、その前に、
←クロポテさんにブックマークしてもらいました。ありがとうございます(ブックマークは大歓迎です、相互リンクするとその方の日記が巡回出来る様になるので)。

 それで、何の注意点かと云うと、今やってる連載の話ですよ。
 今後、「私」の周りに色んな人が出てきたり、色んな出来事が起きますが、

 この作品はフィクションであり、実在の人物・団体・事象とは何の関係もありません。万が一、符合することがあったとしてもそれは単なる偶然ですのでご了承ください。

 ・・・無論、モデルになる人物や出来事はありますが、今回の話にしたって、「私」やMのモデルはこんな喋り方しませんし、会話の内容も異なります。
 以上、毎度毎度こう断るのも何なんでひとつご理解のほどを。
 それにしても、この連載、微妙だなあ。ちょっと閲覧してる人の感想聞いてみたい。
 
 ああ、そう云えば最近割とコメントがついておりますが、どうもありがとうございます。
 何となく、素直に嬉しいです。

●今日のMTG話

 珍しく早起きして、米軍基地内の大会に乗り込もうとするけんつよ。
 今日はレガシーだ、デッキもばっちりだぜ。

 ・・・しかし、けんつよはスパゲティを作って喰ったら何だか満足してしまったっ!
 げぇ!何てことだ。
 面倒くさいので、横になりながら高校野球観てました。
 県勢が優勝してまあしないよりは良かった(いや、別に嬉しくない訳ではないですよ)。
 「悔しい 悔しいよな じゅ・・・準優勝がいちばん悔しい(「ちはやふる」5巻より)」からね。
 確かにそうだと思うし。

 ・・・違う違う。話が逸れた。因みに用意していたのは《森の知恵/Sylvan Library》入りズーです。ああ、MTGやりたいなあ。
 しかし何ですね、ここ最近、全然MTGの話書いてません。
 大丈夫なんですかね?

 まあ、その前は「出汁」日記だったから多分オッケーか。
 と云うことにして、今日はこの辺で。

コメント

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索